各流派における真打ち昇進の基準 |
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東京の落語界は4つの組織に分かれている。円歌率いる落語協会、米丸の落語芸術協会、そのものズバリの円楽党、そして家元に談志を仰ぐわが立川流であるが、約300人の落語家がそのいずれかに所属しているわけだ。 ご存じのように落語家の序列は前座、二つ目、真打ちとシンプルだが、今や構成は頭でっかち、つまり大多数が真打ちで、石をぶつけりゃ真打ちに当たるとさえ言われている。真打ち過多の原因は言うまでもなく作り過ぎで、しかも各流派によって昇進の基準が違うから、マスコミに報道されることが少なくなったことと相まって、客からすればだれが真打ちなのかわからないのである。 年功なのか実力なのか、落語協会と落語芸術協会はまるでわからない。ひたすら無名の落語家を送り出すのみだ。円楽党は年功8年という明確な基準で数年前に数人の真打ちを作ったが、今その功罪が問われている。早くに真打ちになったのだから張り切ればいいのに、彼らは萎縮し戸惑い、「師匠」と呼ばれると「カンベンしてくださいよ」などと卑屈でさえあるのだ。 立川流の基準はいささかキツい。まずなかなか二つ目になれず、真打ち昇進にはさらなるハードルが用意されているのだ。過日、一門打ちそろって談志を訪ねた。お中元である。酒盛りとなり、談坊の真打ち問題に話が及んだ。同期の志らくが真打ちになり、談春も昇進が決定した。当然談坊は昇進の意志を明らかにし、一座はどんな芸名を襲名すべきかとまで盛り上がったのだが、談志のひと言にあらためて震え上がった。「うたえて踊れて落語が100席できて、独演会を満杯にすりゃ文句はねえよ」。NHKなどで売れつつある談坊だが、正念場である。しかしここをクリアすれば、どの組織にも負けない真打ち誕生になるわけで、先輩としては、「勝負だ談坊」としか言いようがない。=敬省略 立川談四楼 |
日刊ゲンダイ7月24日号より全文掲載 |