早朝から働く左談次に疲労の色
 兄弟子の立川左談次が、フジテレビの「おはようナイスデイ」に出演するようになって、1カ月たった。出演は週5日、いわゆる月金のオビというやつで、各朝刊をパネルに並べ、これを読み、ダジャレのひとつも飛ばそうという役どころである。
 かつては朝まで酒を飲んでいた左談次である。それがモロに昼夜逆転、早朝に局入りし、8時半の本番に臨み、10時には仕事が終わってしまうのである。
 4月からのレギュラーが決まった3月、朝早く起きる訓練をしていると聞いた。夜9時には布団に入っているとのうわさも立ち、試しに夜中に電話してみると、プラグが抜いてあったとのまことしやかなうわさも流れた。47歳の左談次にとって、そうしなければ務まらないのも実情だが、左談次は一門に面目なさそうな表情を見せ始めた。「つきあえなくてゴメンね」という表情である。かつては飲んでる席からつきあいの悪い仲間に電話をかけ「なんで寝てるンだよ。なにィ、明日の朝が早い?バカ、噺家が朝早い仕事なんぞ受けンじゃねえよ」などと言った左談次、引っ込みがつかないのだ。
 で、先日の「立川流広小路寄席」である。トリは左談次、楽屋には私、ぜん馬、志雲がいた。左談次、高座を下りて言うには「軽く飲もうか」ときた。時間は午後8時半、待ってましたと近くのビアホールに繰り込みジョッキ3杯。しかし午後10時には清くオヒラキとなった。すでに眠気の兆した左談次が数時間後には起きねばならぬことを全員が理解し、そうなったのである。
 左談次の友人知人、お客にお願いする。金曜と土曜日の晩はおつきあいできるそうな。それ以外の時間に誘うことは左談次に未練心を抱かせ、かつ出世の妨げとなることをお忘れなく。そういえば、朝のラジオをやってたころの志の輔も、ボロボロだったなァ。

   立川談四楼
日刊ゲンダイ5月7日号より全文掲載