新春プラザ寄席

1月4〜6日大田区民プラザ大ホール立川談志、志の輔、高田文夫、ミッキー亭カーチス、志らく、談春、ゲスト・山藤章二




 ここ数年、新年の初高座は、この場所から始まる。
 チョイと威張らせて貰うと、立川談志を新春に聴くのは、この場所しかないのだ。
 都内の寄席では絶対に立川談志の落語は聴けない。
 “談志の出演(でな)い寄席なんて…”であるはづなのに…。
 ま、いいか。
 それにしても新年てのはいい、まだ年が始まったばかりだから、たいした事件もないし、つまり素のまま、というか、割と無垢なのである。
 其処にあるのは、昔ながらの松飾り、初詣で、等々で、まだ人殺しも、汚職も聞こえてこない。
 どこかにまだ人間、新春早々人殺しは嫌なのだろうし、正月は役所も休みだから、汚職もするわけにもいかない。
 つまりお正月は役人にゃ、“汚職休み”なのだろう。
 三人吉三のセリフに
「こいつは新春から縁起がいいわい…とはあるが
「こいつは新春から人殺しィ…
 てのは無い。
 そういえば現在は関係ないので知らないが、談志が寄席にいた頃は、正月のネタ帳は、おめでたい題目が並んでいた。
 曰ク、「寿限無」「安産」「御慶」「初天神」、わたしは「羽団扇」などという、正月を舞台の噺をしたっけ。
 出る芸人出る芸人まづは冒頭に一言。“あけましておめでとうございます”といったっけ…。
 それにしても、去年の暮れは岡光厚生事務次官の汚職事件で盛り上がったっけ。
 “欲の深き奴だ”
 “これだから役人は信用できねえ”
 “俺達ャ貧乏人なのに…”
 “あれほどまで、ねえー、ひどいワヨォー…”
 “バカみたーい”
 と、ま、いろいろ。
 でもネ、オウム事件よりゃ、いいよ、オウムは無差別の人殺し、岡光はたかがワイロだ。
 「いや、かえって国を滅ぼすのは上の人達の腐敗だ」
 ともいわれそうだが、ワイロなんざぁ、人殺しに競べりゃ屁だ。戦争に競べりゃ、イモみてえなもんだ。国境問題に人権問題に、宗教問題に、国民が争いで明け暮れている国々よりゃ、いいや…。
 さァて、今年こそ、北朝鮮は攻めてくるか。
 談志研究中の“イラン人がホームシックになる薬”の完成を見ることが出来るか。
 ま、健康でありゃ、それでいい、こんな世の中に居るんだもの…でも庶民同様世の中に文句をつけるか、ケチをつけようか。
 死ン年、汚名ー泥・盗・誤罪魔ス…。

  立川流落語会
   家元 立川談志






プログラムメニューへ戻る