立川談四楼の北沢八幡落語会

8月15日北沢八幡神社参集殿立川談四楼・ワコール・小談林・志加吾




 かねて懸案の小説が、ようやく書き上がった。当初四百字詰原稿用紙で二百七、八十枚を予定していたが、結局五百三、四十枚になってしまい、自分でもその分量に驚いている。もっとも推理小説の世界では千枚二千枚というのがゴロゴロしていて、まァ私からすればよく書いたということですがね。
 ボクサーデビューする落語家が主人公で、例によって軽く人情噺の味付けがしてあるこの小説、私としては何とか年内の出版を望んでいるわけだが、これとて先方次第、何しろ相手は「フォーカス」「週刊新潮」の、あの新潮社なのである。
 新潮社で思い出したが、先日「創」という雑誌を読んでいたら、矢崎泰久がコーナーを持っていて、彼がこんなことを言っていた。「フォーカスに抗議して新潮社から版権を引き上げた灰谷健次朗は偉い。他の作家も良心や遵法精神があるならば、文学者であるならば、即刻新潮社と決別すべきである。」と。ね、笑っちゃうでしょ。メチャクチャなんだこの人。私は以前、この人の出していた「話の特集」の熱心な読者であって、これを読み、こんなヤツが出していた本を読んでいたのか、オレはなんてバカだったんだ、オレのカネと青春を返せ、と思いましたな。貧すれば鈍するとは言うけれど、この人、今あまり恵まれた状況にないンでしょうな、先だって書いた青島知事への抗議も難クセにしか思えなかったし。私は文学者ではないから新潮社と仕事をしますよ。とにかく新潮社から小説のハードカバーを出すというのは、モノを書き始めたその瞬間からの夢なのですから。

 週刊モーニングの「山遊亭海彦」も、まず順調です。少しずつ評判を上げてきました。それにしても主人公のシャレに、ふざけるなという投書がくるのは一体どうしたことでしょう。そうです、世の中マジな人が多いンです。こういう世情ですからその反応に安心しつつも情けなさも味わうわけで、私は、主人公は落語家だぜ、と憮然憮然。
 海彦の単行本も10/23に出ることが決まりました。週刊モーニングのインターネットも開設されるとか。当然海彦のコーナーもありますんで、そういう趣味のある人はどうぞ覗いてみて下さい。
 「モーニング買ったけど、海彦が載ってなかったぞ」という抗議を受けたことがあります。九月にもう一回休みがあると聞いてます。もちろん私のせいじゃありません。漫画家のハードスケジュールと根性のなさのせいです。私の原作は、もうずいぶん先まで進んでいるのですから。
 どうぞごゆるりと。

  立川談四楼






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